
なぜ、多くの人はFXで負けてしまうのか?
相場は上がるのも下がるのも2分の1なのに。
その2分の1の賭けのようなゲームで永く生き残ることができる人は少なく、
多くの人がそのゲームから退場してしまうことは事実です。
その原因は、資金管理によるもので、
期待値が仮にプラスの方法で取引をしても
そのプラスの期待値を活かすことができる前に資金をなくしてしまう
・・・というケースも多いはずですが、
私の経験では、しっかりとした資金管理にもかかわらず負け続ける・・・
という経験を若いころにしました。
私は大学卒業後、ある金融関係の会社に入社しました。
その会社では相場に携わることもあり、
裁量による為替トレードも行いましたが、
ことごとく負ける日々が続きました。
教育の上で資金管理は徹底させられていたのにも関わらず、
その負け方は、トータルでは負けてしまった・・という生易しいものではなく、
リスクリワードは1:1程度にも関わらず、勝率は30%、
という結果が続いたというものです。
リスクリワード1:1で勝率30%の成績というのは、
本来のFXの期待値からも大きく乖離してしまっています。
FXの本来の期待値は取引コストの分だけマイナスになり、
それを除くとリスクリワード1:1では勝率50%になるはずです。
にもかかわらず私は本来の期待値にも大きく届かず、
まるでイカサマを受けているような成績でした。
わざと負けようと思っても、そんなに上手に負けることはできないほどの成績。
ならば、自分が考える真逆をやってみよう!
・・・と、ある時期から
「自分が買いと思えば売る」
「自分が売りと思えば買う」
ということをやってみました。
あれほど凄まじいマイナス期待値を安定して出すことができたのだから、
その真逆をすれば安定した勝ちになるはず・・・と。
・・・でも、成績は変わらずに驚異的なマイナス成績。
確かに真逆の売買をしていたはずなのに。
・・・この現実をどうしても不思議に思った自分は、
自分のトレードの記録をデータにして確認してみました。
すると、重大なことが分かったのです。
それは、
損切りは厳格に決めていたのに、
利食いはその時の状況や感情で変化していた
ということ。
例えば、
損切りを50pipsと決めていたとすれば、
必ず50pips損失を受けたら決済します。
しかし、利食いは厳格に決めていたなかったので、
仮に50pips思惑通りに進行しても、
「まだ利益が伸びるはず」とか思って逆に損切りになったり
「今回はここまで伸びないだろう」と思って早めに利食ったり・・・
このようなことで、結果、
毎回、損失は50pipsに対し、利益も平均50pipsながら、
一度利益が乗った後損失になることも多いので、
その分によって、期待値が大幅に下がってしまっていたのです。
トレードは、エントリーするよりも
エグジットするときの方が強いストレス。
しかも、それをちょっとでも油断すると、
- レンジ相場なのに「利益を伸ばそう」
- トレンド相場なのに「早めに利益確定しよう」
と、知らずうちに相場のワナにはまってしまい
メンタルによって期待値を下げてしまうことが分かりました。
そういうことで、私は よりストレスを回避できるシステムトレードを選択。
システムトレードでは、動かし続けるメンタルが必要ですが、
裁量トレードでは、その何十倍ものメンタル修業が必要と思います。
さて、当月の運用成績です。
当月の運用成績
2010年4月1日~30日の自動売買(EA)運用成績です。
私の生活のための運用以外に別途、100万円単利の口座も用意して実運用を開始してから、初めて1ヶ月トータルでGINZO_System_USDJPYが全勝(勝率100%)を記録しました。このシステムは、そもそも勝率が60~80%になる(損益比率上)はずなのですが、利益率は高くは無いものの、「先月は本来の需要の方向に素直に動き続けてくれていた」と考えられます。
さて、今日は、「最大ドローダウン」についての話を少々したいと思います。
「最大ドローダウン」とは、最大資産から最も大きく資金を減らした割合のことですが、下記の通り、先月は、GINZO_System_EURJPYの最大ドローダウンが最も大きく5.29%。6つのシステムの最大ドローダウンの合計は、約16.5%。
私は6つのシステムを同時に動かしていますので、6つのシステムを統合したポートフォリオの最大ドローダウンは、10~20%になりそうなものですが、実際は「2.86%」に抑えられています。
これはどういうことかといいますと、「この6つのシステムは、お互いドローダウンを補い合っている」といえます。
例えば、USDJPYがドローダウン期になると、GBPUSDが利益を上げてトータルプラスにする。GBPUSDがドローダウン期になると、同様に他のシステムが利益を上げてトータルプラスにするなどです。
このように、相性の良いシステムを組み合わせると、トータル利益が高まるだけでなく、ドローダウンも抑えることが出来ることから、利益安定度も高まりますので、是非、参考にしてみて下さい。
システム別 運用成績
EA | プロフィット ファクター |
運用資金100万円に対する損益 | 最大 ドローダウン |
月利 |
---|---|---|---|---|
GINZO_System_USDJPY | (全勝) | +21242円 | 1.17% | +2.1% |
GINZO_System_EURUSD | 2.23 | +55681円 | 2.75% | +5.5% |
GINZO_System_EURJPY | 2.54 | +57200円 | 5.29% | +5.7% |
GINZO_System_GBPUSD | 1.94 | +61974円 | 2.73% | +6.2% |
GINZO_System_A | (全勝) | +24684円 | 2.55% | +2.4% |
GINZO_System_B | 225.80 | +29360円 | 1.97% | +2.9% |
統合 | 2.68 | +250142円 | 2.86% | +25.0% |
運用資金(口座)別 運用成績
スタート資金 | 最大ドローダウン額 | 当月利益額 | 2009年1月からの 通算利益額 |
---|---|---|---|
20万円(複利) | 221768円 | +1938532円 | +9492660円 |
100万円(単利) | 30240円 | +250142円 | +4565497円 |
3000万円(単利) | 907200円 | +7504260円 | +136965910円 |
※2009年1月より、目的別に口座を3つに分けて管理をしています。
- 20万円複利運用口座
長期運用による資産形成を目的として、基本的に一切資金の引き出しを予定していない口座 - 100万円単利運用口座
年ベースのシステムパフォーマンス分析を目的として、シンプルな金額で運用している口座 - 3000万円単利運用口座
実際の毎月の収益を目的として、毎月 利益額を引き出している口座
2009年1月~当月最新の資金推移
年 | 運用資金100万円に対する損益 | 平均月利 |
---|---|---|
2009年 | +3184076円 | +27.2% |
月 | 運用資金100万円に対する損益 | 月利 |
---|---|---|
2010年1月 | +366164円 | +36.6% |
2010年2月 | +280676円 | +28.0% |
2010年3月 | +188964円 | +18.9% |
2010年4月 | +250142円 | +25.0% |